7th ASAKUSA NEW YEAR ROCK FESTIVAL 1979-1980

浅草国際劇場

80年への狙撃!! 紅白だけが祭りじゃない!!

ヒカシュー

巻上公一(リードボーカル・ベース)/海琳正道(リードギター)/戸辺 哲(アルトサックス)/井上 誠(メロトロン)/山下 康(シンセサイザー)

COMMENT: カタチだけを真似たパントマイムを踊る必要はない。湧きあがってくる感情をあるがままに捉え自分のシステムの中に如何に生かせるかの試行錯誤でいい。床を転げまわるだけのダンス。目を閉じて弾くピアノの一音。優美なる死骸を興じるでまかせの歌詞。そんな精神のスペクタクルをぼくたちはロックンロールのリズムに結びつけた。神経症ぎみの頭をゆさぶりながらぼくは<ヒカシュー>という一行の詩を完成させたいのだ。(巻上)

PROFILE: ヒカシューは、2つの全く違ったタイプの即興音楽グループの合体により成立した。時は'78年8月。彼らは、でたらめの再構築という独自の方法論をもって、ポップ・ミュージックを目指した。結成後わずか1週間、早くもライヴ・ハウスに出演した彼らは、聴衆の反応から、新たな方向性の成功を実感し、さらに次へと飛躍するため、自宅のスタジオにてデモ・テープを作成、完成させた(同年10月)。12月、このテープが近田春夫によって認められ、翌'79年10月20日、東芝EMIより、シングル『20世紀の終りに』でデビュー。デビューまでの1年間、彼らは2ヶ月に1回程のライブ活動にもかかわらず、聴衆の評判を得ていった。ルーツのさぐりにくいその独自のスタイルは、日本のロック・シーンに新たな可能性を見出したと評価する人もいる。ブライアン・イーノの主催する機関誌『イーノベーション』誌上にも写真入りで紹介され、「ヒカシューは、いわゆるポスト・ニューウェイヴ・バンドではない。イーノの影響以上のものを彼らから感じることができる。」と評されている。なお、1月下旬には、ファースト・アルバムがリリースされる。80年の幕明けにふさわしい贈り物となるだろう。

巻上公一 公式サイト